私たちについて

はじめに

難病ネットワークインフォメーションは、特定非営利活動法人 難病ネットワークhttps://www.nanbyonet.org/)が運営する、希少疾患・難病患者とそのご家族を支援するための総合情報ウェブサイトです。

日本には現在、約7,000種類の希少疾患が存在すると言われ、患者数は全国で750万から1,000万人に上ると推計されています。希少疾患は、患者数が極めて少なく(日本では「対象患者数が本邦において5万人未満であること」と定義)、その多くは超希少疾患で、100万人に1人ほどの患者さんしかいません。

これらの疾患は、一般的に以下のような特徴を持っています。

  • 重篤で進行性の症状を示すもの
  • 発病機構が明らかでないもの
  • 治療方法が確立していないもの
  • 長期の療養を必要とするもの

希少疾患の患者さんとそのご家族は、診断や治療、情報収集、社会からの理解など、多くの困難に直面しています。例えば、診断までに平均2年、最大で40年かかるケースも報告されており、74.9%の患者さんが情報収集で困難を経験しています。また、専門医や医療機関が少なく、医療機関間の情報連携不足から患者さんの紹介が滞る可能性も指摘されています。医療従事者間でも希少疾患の認知度や理解不足、診断率の低さが課題です。

さらに、希少疾患の95%には未だ治療薬が存在せず、2019年5月までに米国で承認されたオーファンドラッグの43%は日本では未承認であり、その75%は国内臨床試験さえ未実施という状況です。

このような課題を解決するには、患者さんやご家族、患者団体だけでなく、政府・行政機関、保険機関、医療従事者・医療機関、アカデミア、製薬企業、民間保険会社など、あらゆるステークホルダー間の意識向上と連携が不可欠です。

そこで私たちは「難病ネットワークインフォメーション」を立ち上げ、希少疾患・難病に関する総合的な情報提供を行うことにしました。このサイトを通じて、希少疾患の早期診断から適切な治療、日常生活の支援に至るまで、患者さんとそのご家族が必要とする情報にアクセスしやすい環境を整え、希少疾患・難病に関わるすべての方々の支援につなげていきたいと考えています。

難病ネットワークインフォメーションの役割

「難病ネットワークインフォメーション」は、希少疾患・難病に関する情報を一元的に提供することで、患者さんやご家族、医療従事者が必要な情報に容易にアクセスできるよう、以下の役割を担っています。

  • 最新ニュース・イベント情報: 難病医療費助成制度の拡大や新たに指定難病に追加された疾病の情報、医療講演会などのイベント情報を随時更新。様々なメディアからの最新情報を集約し、患者さんやご家族が必要な情報に容易にアクセスできるようにします。
  • 患者団体・支援団体の情報: 希少疾患ごとの患者会や支援団体を掲載し、患者さん同士がつながる機会を提供します。
  • 医療機関検索: 希少疾患の診断・治療が可能な専門医療機関の情報を地域別に検索できます。難病診療連携拠点病院や難病医療協力病院などの情報にアクセス可能です。
  • お役立ち情報: 日常生活での困りごとや社会保障制度の活用方法など、患者さん・ご家族の生活をサポートする情報を提供します。
  • 地域別情報: 全国47都道府県ごとの難病相談支援センターや地域の医療助成に関する情報を整理して提供します。
  • 他メディアからの情報集積: 指定難病、希少がん、小児慢性疾病など1,200以上の疾患について、それぞれの疾患に応じたニュースをすべてのメディアから自動的に集積し、情報を提供します。
  • 患者さんの声の集約: 患者さんの多くは、ステークホルダーやご家族に意見や要望を十分に伝えられないと感じています。患者さんの声を集約し、医療従事者、製薬企業、行政機関などに届ける「橋渡し役」も担っています。

これらの取り組みを通じて、私たちは希少疾患・難病の患者さんやご家族、医療従事者が必要とする情報にアクセスしやすい環境を整え、希少疾患・難病に関わるすべての方々の支援につなげていきます。


運営団体(団体概要)について

当団体は、特定非営利活動促進法に基づき設立された**特定非営利活動法人(NPO法人)**です。営利を目的とせず、難病に関する情報提供や支援活動を通じて、社会貢献を行うことを使命としています。

  • 正式名称: 特定非営利活動法人 難病ネットワーク
  • 設立年月日: 平成28年6月14日
  • 主たる事務所の所在地: 東京都八王子市みなみ野四丁目25番1―321号
  • 代表者: 理事長 恒川 信一
  • 定款に記載された目的: この法人は難病患者及び、小児慢性疾患患者とその家族、関係者を対象として、一般国民に難病と呼ばれる疾病の理解と啓蒙を行い、対象者をサポートし、一般人と同様に尊厳を持ち、差別なく快適に暮らせる環境と社会を構築することを目的とする。

理念(Mission & Vision)

ミッション(私たちの使命)

難病と向き合うすべての人々が直面する情報不足と孤立感を解消し、信頼できる最新の情報と質の高い支援を届け、誰もが希望を持って自分らしく生きられる社会を実現すること。

ビジョン(私たちが目指す姿)

難病患者とそのご家族が安心して生活できる環境を整え、病気と共に生きるQOL(生活の質)の向上に貢献する、難病に関する「知」と「支援」のハブとなることを目指します。そして、社会全体の難病への理解を深め、誰もが共生できる温かい社会の実現に寄与します。


活動内容(Our Activities)

特定非営利活動法人 難病ネットワークは、上記の理念に基づき、以下の事業活動を行っています。

  1. 難病に関する情報提供事業
    • 「難病ネットワークインフォメーション」(nanbyonet.info)ウェブサイトの運営を通じ、難病に関する最新かつ信頼性の高い専門情報(医療、治療法、研究、公的支援制度、福祉サービス、生活のヒントなど)を網羅的に提供します。
    • ニュースレター・SNSでの情報発信を定期的に行い、より多くの人々に情報を届けます。
    • 医療従事者、研究者、患者自身の体験談など、多角的な視点からの情報発信を通じて理解を深めます。
  2. 難病患者及び家族に対する相談支援事業
    • 難病患者やそのご家族が抱える疑問、悩み、不安に対し、個別相談(電話、メール、オンラインなど)を通じて寄り添い、適切な情報や支援機関への橋渡しを行います。
    • 経験者同士が支え合う場を提供するなど、ピアサポートを推進し、精神的な負担の軽減とQOLの向上を支援します。
  3. 難病に関する調査研究及び普及啓発事業
    • 難病に関する社会的な課題や患者・家族のニーズを継続的に調査・研究し、活動に反映させます。
    • 難病への社会的な理解を深めるための講演会、セミナー、イベントなどを開催し、正しい知識の普及と偏見の解消に努めます。
    • 難病に関する分かりやすい資料やガイドブックを作成し、広く配布します。
  4. 難病患者会及び関連団体との連携支援事業
    • 全国各地の難病患者会、患者支援団体、医療機関、研究機関、行政機関、企業など、関連するあらゆるステークホルダーとの連携を推進し、包括的な支援体制を構築します。
    • 情報共有、共同での啓発活動、イベント支援など、相互の強みを活かした協働プロジェクトを推進します。
  5. その他、この法人の目的を達成するために必要な事業
    • 難病患者のQOL向上に資する新たなサービスの企画・開発・提供を行います。
    • 当法人の活動を支えるための資金調達活動(寄付募集、助成金申請など)を行います。
    • 難病に関連する政策提言活動への協力を行います。

お問い合わせ

NPO法人難病ネットワーク
ウェブサイト: https://www.nanbyonet.org/