はじめに

治験・臨床試験とは、新しい医薬品や治療法の安全性や有効性を確認するために行われる研究であり、新たな医療の発展に不可欠なプロセスです。日本においては、jRCT(日本の臨床研究等情報サイト)が情報の公式なポータルサイトとして機能しています。この記事では、jRCTを活用して治験・臨床試験情報を調べる方法について詳しく解説します。

jRCTとは

jRCTは、日本で実施されている治験を含む臨床研究全般の情報を見つけることができる公的なサイトです。治験の目的、使用する医薬品、参加募集状況、参加条件、実施医療機関名、治験の結果など、様々な情報を確認することができます​​。

jRCT以外の情報サイト

jRCTは非常に有用なリソースですが、治験情報を探す他のウェブサイトも存在します。それぞれのサイトには特徴があり、求めている情報に応じて選択することが重要です。

UMIN臨床試験登録システム

https://www.umin.ac.jp/ctr/index-j.htm

  • 運営: 大学病院医療情報ネットワーク
  • 特徴: 主に大学や公的研究機関で実施される試験や研究が掲載されています​​。

臨床研究情報ポータルサイト

https://rctportal.niph.go.jp/

  • 運営: 国立保健医療科学院
  • 特徴: jRCT及びUMINに掲載されている全ての治験・臨床研究情報を横断的に検索することができます​​。

国立がん研究センター がん情報サービス

https://ganjoho.jp/public/dia_tre/clinical_trial/search2.html

  • 運営: 国立研究開発法人 国立がん研究センター
  • 特徴: がん全般に関する情報が掲載されており、がん治験情報を絞り込み検索することが可能です​​。

JCOG (日本臨床腫瘍研究グループ)

https://jcog.jp/clinicaltrial/index.html

  • 運営: JCOG
  • 特徴: 国立がん研究センターを中心に、全国の医療機関が参加している研究グループが実施している臨床試験の情報が掲載されています​​。

ClinicalTrials.gov

https://clinicaltrials.gov/

  • 特徴: 主に米国で実施されている治験に関する情報を提供しています。世界中の治験情報を幅広くカバーしており、英語での情報提供となります。

WHO International Clinical Trials Registry Platform (ICTRP)

https://www.who.int/clinical-trials-registry-platform

  • 特徴: 世界保健機関(WHO)が運営するプラットフォームで、世界中の治験情報を一元的に検索することが可能です。

治験情報の調べ方

今回はjRCTを参考に調べ方について解説します。

1. jRCTにアクセスする

2. 治験を調べる

  • jRCTの検索画面で、病名やフリーワード、治験の種類(企業治験や医師主導治験)を指定して検索します。
  • 「募集中」を選択することで、現在参加できる治験に絞り込むことが可能です​​。

3. 調べた結果を見る

  • 検索結果から詳細を知りたい治験を選び、「閲覧」をクリックします。
  • 治験の概要、目的、使用する医薬品、参加条件、実施医療機関、結果などの詳細情報を確認できます​​。

4. 治験に参加する

  • 治験に参加するためには、主治医に相談するか、治験を実施している医療機関や製薬企業に問い合わせる必要があります​​。

5. 治験結果を調べる

  • jRCTで「研究終了」にチェックを入れることで、終了した治験の結果を検索できます。結果は通常、治験終了から1年以内に公開されます​​。

最後に

治験情報を探す際には、jRCTを始めとした様々な情報源を活用することが重要です。それぞれのサイトは異なる種類の情報を提供しており、自身のニーズに合わせて適切な情報源を選択しましょう。治験・臨床試験に参加することは医学研究に貢献し、将来の医療の進歩につながります。

また難病などの治療法が少ない・確立されてないものなどの病気においては、治療の選択肢となります。

メリット・デメリットを理解した上で、より良い治療をするための参考にしてください。

参考:治験のはなし

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