日経メディカル 2025/01/31より

多能性幹細胞と聞くとiPS細胞を思い浮かべる人が多いと思いますが、多能性幹細胞には種類があります。

  • ES細胞(胚性幹細胞:Embryonic Stem Cell)
  • ntES細胞 (nuclear transfer Embryonic Stem Cell)
  • iPS細胞(人工多能性幹細胞:induced Pluripotent Stem Cell)
    これらは、実験研究用に人工的に作りだされた特殊な細胞です。
    興味のある人は、再生医療ポータル 再生医療の基礎知識を見てください。

前置きが長くなりましたが、今回の主役は、「間葉系細胞(MSC)」です。
間葉系幹細胞は、発生過程で中胚葉から分化する脂肪や骨にすることができ、その上、成人の骨髄、脂肪組織や歯髄などから比較的容易に得ることができます。
これまでの研究で、間葉系幹細胞は中胚葉系の骨芽細胞、脂肪細胞、筋細胞、軟骨細胞などだけではなく内胚葉系の内臓組織や外胚葉系の神経などの細胞にも分化する能力を持つことがわかりました。

また近年、間葉系幹細胞が免疫抑制作用を持つことや腫瘍に集積する性質があることが報告され、間葉系幹細胞を移植後の拒絶防止に利用する研究や、がんの遺伝子治療薬の運び屋として利用する研究が行われています。
再生医療ポータル 間葉系幹細胞の利用価値

骨髄由来のMSCは以前から利用されているが、材料は輸入に依存している。一方、臍帯(さいたい、へその緒)から抽出することで、国内での大量生産・安定供給の実現に期待が高まっている。細胞医療や免疫療法への活用、社会実装を目指し、開発をリードする専門家東京大学医科学研究所付属病院 臍帯血・臍帯バンク施設長の長村登紀子(ながむら・ときこ)医師のお話です。
記事では、移植片対宿主病(GVHD)(造血幹細胞移植の合併症)でMSCは過剰な免疫を抑える効果を見て、多発性筋炎・皮膚筋炎(PM/DM)の治療に使えるのではないか?

 MSCを材料に用い、切断された末梢(まっしょう)神経の〝さや〟となる「神経導管」を3Dプリンターで作製すると、神経が自己再生することが確認されている。ことで他の疾患にも応用できるのではと期待している。「難治性疾患は、重症化が進めば進むほど戻すことは難しい。治るうちに治せる医療を実現したい」と言っています。

一番の強みは、さい帯を使うので国産で賄える点にあります。
上手な文章になっていませんが、興味のある方は記事を読んでください。

東京大学医科学研究所附属病院臍帯血・臍帯バンク


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