国は、2024年10月1日から、患者が「後発医薬品(ジェネリック)でなく先発品(長期収載品)を使いたい」と希望した場合には、両者の差額の4分の1を患者自身が負担する仕組み選定療養)が導入されます。この差額分は保険対象外となるため、消費税がかかります。
対象医薬品は、1000種類以上です。

この仕組みは、入院患者以外に適応されます。つまり、院外処方、院内処方で薬を受け取る方が対象です。しかしながら、常に「患者の特別負担」(選定療養)が生じるわけではありません。

※ 患者に対し「長期収載品の処方等・調剤に関する十分な情報提供」がなされ、医療機関・薬局との関係で「患者の自由な選択と同意」があった場合に限られる 

※ 入院中の患者は対象外 ※先発医薬品を処方等・調剤することに「医療上必要があると認められる」などの場合は該当しません。

参照:厚労省の説明ページURL(中段の「対象医薬品リストについて」、を参照)

計算方法

 薬価患者
負担割合
現行の
負担費用
先発薬
負担増額
後発医薬品
A製剤500円3割負担150円50円増額で
合計200円
現行のまま
後発薬250円75円
 1割負担50円63円増額で
合計113円
現行のまま
25円

計算方法例 3割負担の場合

  1. (500-250)x.25x1.1=62.5  ※ 薬価の差額x4分の1負担x消費税10%=選定医療費
  2. (500-62.5)x.3=131.25 ※ 薬価-選定医療費x3割負担=3割負担分
  3. 6.25+131.25=200 ※ 選定医療費+3割負担分=合計支払金額

筆者の疑問

これって混合診療の禁止に抵触していない?
理由:差額分は保険対象外なのだから、混合診療計算となり、本来ならば保険適用からすべて外れて、患者負担は、前頁の例でいえば(500円+差額)x消費税=825円になる計算だと思っている。
また混合診療OKにしないと、つじつまが合わないと思っています。癌の場合、先進医療を使った時など、混合診療の特例もあるため、どうなんでしょうか?

ここからが本当に大事

対象医薬品でも、医師が医療上の必要性を認めた場合や、薬の変更が望ましくない場合については配慮されることになっています。
また、後発医薬品に対して、供給不安が解消される見通しが立たないこともあり、薬局に後発医薬品(ジェネリック)の在庫が無いなど、患者に後発医薬品を提供することが困難な場合は、上乗せ負担にはなりません。
後発医薬品を望まない場合は、主治医が書く処方箋に「後発医療品への変更不可」という指示を出してもらうと良いです。
医師が書く処方箋で「後発薬への変更不可」と指示を出してもらうことが大切です。

後発薬(ジェネリック医薬品)とは、

新薬(先発医薬品)と同じ有効成分を使っており、品質、効き目、安全性が同等な薬で、厚労省の承認を受け、国の基準、法律に基づいて製造・販売しています。
製品によっては、服用しやすいように大きさや味・香りなどを改良した薬もあります。新薬に比べ開発費が少ないので新薬より低価格です。

ジェネリック医薬品は、新薬と同じ有効成分を使っていますが、有効成分以外の添加剤や製造方法が異なる場合があります。添加剤は、薬理作用がなく、安全性も確認されたものだけが使用されています。有効成分の種類と量は同じであり、効き目に差ないと言われています。

ジェネリック医薬品と新薬(先発薬)で何が違うのか


ジェネリック医薬品は、新薬(先発薬)と同じ有効成分を使っていますが、有効成分以外の添加剤や製造方法が異なる場合があります。添加剤は、薬理作用がなく、安全性も確認されたものだけが使用されています。有効成分の種類と量は同じであり、効き目に差ないと言われています。

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